「イスラエルとパレスチナ」

「イスラエルとパレスチナ」
ユダヤ人がパレスチナを不法に占拠して入植して行ったから、パレスチナ人はテロをするのだと言う意見には、ユダヤ人は正当な値段で土地を買い上げ、パレスチナ人は自治区より、イスラエルでの生活の方が豊かに暮らしている、という反論がある。
少し考えてみよう
日本が少子高齢化と30年の経済減衰が進んで、地方の地価が下がる。そこへ裕福な中国人がやって来て、山林や水源を買い漁る。買い手のいない土地の引き継ぎ者は二足三文でも明け渡す。地方自治体は中国人が来て活性化するならと中国企業を誘致する。やがて中国人が大挙押し寄せて、土地に住み着く。地方の貧しい人は中国人に顎で使われるようになる。地方の町の人口比が逆転して、中国人に町民同等の住民権を与えるようになり、やがて町は乗っ取られる。
これがアフリカなどで行われている中国の新植民地主義だ。
日本人としてどう思うだろうか?
パレスチナ人は確かに明確な国を持たなかった。だから元々国が無いのだから、ユダヤ人入植は合法、と言ったとしても、アメリカ先住民も白人に土地を奪われた。アイヌもそうだった。最初は二足三文で土地を買い取り、抵抗が始まると殺して行ったのだ。
今のイスラエルでは憲法改正でユダヤ人国家と明確にした。アラブ人は二級市民になっている。
この問題は合法かどうかより、民族の主権とか誇りの問題かと。
聖書からパレスチナは本来神がイスラエルに与えたものだから、仕方ないと言う立場のクリスチャンは多い。しかしイスラエル建国の祖でもあるテオドールヘルツルの「ユダヤ人国家」には神への信仰には全く言及していない。また国民となるユダヤ人の規定も聖書的とは言い難い。
超正統派ユダヤ教徒が言うように、今のイスラエルは世俗国家であり、神への悔い改めによる建国とは言い難い。人間的な帰還であり国家再建だと言える。
もちろん神はそれとてわかっておられるし、それが真のユダヤ人帰還とイスラエル再建への道程だと言うことは理解している。
しかし今のユダヤ人帰還は、神の裁きを受けるための帰還なのだ。本当のイスラエルの領土回復と再建は、キリスト再臨後だと認識している。