「次期総裁選の背景」

「次期総裁選の背景」

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「共同通信が29━30日に実施した世論調査で、誰が次期首相にふさわしいか聞いたところ、石破氏が34.3%で首位。続いて菅氏が14.3%、河野氏が13.6%だった。岸田氏は7.5%で5位だった。」

石破さんは一番人気だが非主流派。安倍さんからは距離があった。
石破さんは地方自民党員に支持者が多く、主流の二階派は総裁選を地方自民党員を外した国会議員と地方議員選抜だけで投票したい意向のようだ。これは明確な石破外しが意図だろう。

いずれにせよ私は日本の首相は自民党の上層部で決まる、というよりは米国の意向で決まる、と思っています。日本の首相は米国とどう折り合うか、で米国が自民党や官僚に根回しして決まるんだと思います。日本国民の総意なんて関係ないのです。

安倍さんの祖父に当たる岸信介
戦争後A級戦犯となり、留置所でGHQに協力的だとされ、戦犯を外され政界入り、以降米国CIAから多額の資金を調達して政治工作を行い、首相となったと言われます。首相自体がCIAエージェントだったわけで、安倍さんはその孫。

その時代から戦後日本の政治は米国の意向に沿う政治家が首相となり、日米安保、地位協定に基づく日米主従関係の維持に努めて来たわけです。

石破さんは、地位協定の見直しを画策して米国からの自立を測ってつぶされた鳩山小沢政権と考えが近い。だから旧来の米国軍産系やそれに追従する霞ヶ関の官僚親米派にとっては首相になって欲しくない器。

安倍が長期政権だったのはジャパンハンドラーズと言われたナイやアーミテージの言いなりの首相で米国に都合良かったからでしょうか。

その証拠に、安倍政権の政策は全部第三次アーミテージ白書そのまま。だから安倍は首相就任後、すぐに政策を作った米国CSIS(軍産系シンクタンク)にご報告に行きましたよね。日本の政策を決めているのは日本国民ではなく、米国なんだということがよくわかりますね。

ただ米国がトランプ政権になり、米国の勢力図が変わって来た。軍産系はロシアゲートでトランプ引きずり下ろしに失敗して、逆にトランプが軍産系に勝って、従来の米軍基地を世界中に展開する構想から離れ出した。トランプは在日や在韓米軍の費用負担を4〜5倍に吊り上げるという無茶なことを言い出している。トランプは無理難題言って、そんなことなら米軍出て行ってくださいと日本が自分から言うように仕向けているわけです。トランプが再選されると日本は嫌が応にも対米自立を求められる。

旧来の日本の対米従属派は米軍にいてもらいたい、対米従属派の首相に引き継いでもらいたいと考えているが、トランプは米軍を撤収したいわけですから、日本も自主独立の気骨を持つ首相になる必要があるわけですが、突然の安倍辞任で、自民党には新しいトランプ政権下で舵取りできる人材がいない。

さらには米国に立てつかない一方で、中国抜きに日本経済は成り立たなくなって来た。米国に従うフリしながら、中国にもコビを売らないといけない。安倍さんはこういう面従腹背をやって来た人でした。

その中での総裁選なのでは?

ちなみに小泉進次郎氏は、米国CSISの子飼い。ジャパンハンドラーズから次期首相になるべく政界入りしたと思われるが、米国が軍産からトランプ政権になり、その立場は微妙になって来たのかなと。