宇宙を神が作ったなら、神を作ったのは誰なのか?

「宇宙を神が作ったなら、神を作ったのは誰なのか?」

創造主を否定する、よく無神論者が使う論法です。とはいえキリスト者は答えられるでしょうか。

私もこのことを考えたことがあります。私は聖書を読みながら、創世記の記事をどう受け止めていいかよく考えたものです。

大事なことは最初から反感や偏見から聖書を読まないことが肝心です。私の場合、当時30才くらいの自分の浅い経験や知識から、書かれて2000年近くになり、世界の様々な偉人、政治家、芸術家に影響を与えて来た聖書を批判的に読むよりは、敬意を持って読むことができたのは良かったと思います。もちろん批判的に読んでもかまいませんが、そのことで素直な気持ちで理解できるものまで、自分の色メガネで読んでしまうのはもったいないと思います。

自分がフラットで自然体であるということは、人に対してであれ、それが神に対してであれ基本的な姿勢だと思います。その上でそれが正しいかどうかを客観的に見て判断できるはずです。

さて最初の質問
宇宙を神が作ったなら、神は誰が作ったのか?

宇宙に始まりがあったことは科学的にほぼ証明されています。

星団の赤方偏移から始まり、宇宙背景放射の存在が確認されたことなど、宇宙はビッグバンと呼ばれるものから始まったと今日説明されています。問題はそのビッグバンはなぜ起こったのかです。

聖書は天地創造の神によってこの世界が生まれたことを宣言しています。

つまりなぜ?を問えば創造主がいたから、が答えとなります。

人の多くに質問すると、あなたが存在するのはなぜですか?と問えば、お母さんお父さんがいたから、では親はどこから?と問えば、その両親からと答えます。

ではそれを遡っていけば、どこに行くのですか?と問えば、だんだんしどろもどろになって来ます。そして最初に神がいたということと向き合います。

しかし簡単に神の存在を認めたくない人は、では神はなぜ存在しているのかを問うて来ます。

これは全てのものに「因果の法則」があるなら、神にも原因があるはずだというのです。

まず考えてみましょう。

手にコップを持ち、それを手放せばコップは下に落ちて床で割れます。

これが成立するためには「時間と空間」が必要です。

逆に言うと時間と空間が無ければ、因果の法則は適応できません。

宇宙に始まりがあり、そこには空間と質量が存在します。したがって宇宙にはそれが存在する因果の法則をあてはめてその起源を問えます。

数学者ペンローズとホーキングは時間と空間は宇宙の始まりと同時に発生したと数学的に証明しました。

したがって宇宙以前に因果の法則を問えないのです。神に因果の法則を問えないのは、そのためです。創造主は宇宙の創造者であり、時間と空間の創造者でもあります。

このことは聖書の預言がなぜ、数百年、数千年規模で実際に歴史上に成就していくのかをよく説明してくれるのです。

時間と空間を創造できる神だからこそ、時間を超越した預言が出せるわけです。

仏教であれイスラムであれ、時間を超越した預言は経典に存在しません。予言されていてもいつ予言され、いつ成就したか歴史上確認することができません。

またかつ宇宙や自然界イコール神(神々)であるというアニミズムやニューエイジ的信仰なら、神には始まりがあり、なぜ神は存在するのかを答えなければなりませんが、前述の理由によってそれは不可能です。

聖書の神、創造者が宇宙の創造主であることはこのように説明し、証明することができるのです。

創造者がいると信じるのは盲信ではなく、合理的思考の帰結でもあるのです

Q&A