「心の正常な免疫」

「心の正常な免疫」
パンデミックで毎日毎日感染と封鎖のニュースばかり。もううんざりだ、暗いニュースばかりだ、もうテレビを見るのはやめよう、そう思う人もいると思います。あるいはこのFBでも全くコロナのことなど、まるで無いかのように、いつも通りの記事しか書いておられない人もいたりします。
ある程度その気持ちわかります。
そういう人は、たぶん日頃からポジティブ思考な人で、活動的な方なんだろうと思います。
私思うんですけど、人はだいたい自分に入ってくる様々な情報を無意識に、あるいは意識的に取捨選択して生きてます。大量の情報社会にあって、何が自分にとって必要な情報なのか、そうでないのかを選ばないと、全ての情報を受け取っていたら頭がパンクするからです。
と同時に、人は自分の価値観や人生観、世界観をそれまで自分が受け取って来た情報に基づいて形成しています。だから自分の価値観に当てはまらない情報を、やはり無意識にあるいは意識的にシャットアウトする傾向があります。
例えば政治と宗教の話は全くできないという人がいます。それはその人が政治や宗教の話で、今まで価値観の相違で衝突を経験した過去体験から、それを事前に避けることで自己防衛する習慣を身につけているからです。
同じ理由で、例え政治や宗教に関心があっても、陰謀説を聞いた途端にシャットアウトする方もいます。
しかし現実は小説よりも奇なり、というように、例えば今回のコロナウイルスも中国武漢のウイルス研究所から出たということが、真実味のあるニュースとして出て来ています。ところがこういうポジティブ思考な人には、陰謀的な情報だと、例え実際に裏づけのある情報だとしてもやはりシャットアウトする傾向があるんです。
そういう人にとっては、実は本当かどうかが大事ではなくて、自分を不安にしたり、あるいは自分の価値観、人生観、世界観に動揺を与えるような情報を受け取らないというところがあって、そういう傾向があると思います。
私の経験上、すごく不思議なのは、私が聖書の話をし、イエスキリストの十字架と復活の話をすると、それを聞いている目の前の人がまるでスイッチが入ったかのように、まぶたが下がるというのを何度も見て来ました。おそらくその人の価値観や人生観世界観と相容れない情報だということを、その人は全く無意識に情報の取捨選択をしているんです。
私は何が言いたいのかというと
ウイルスと同じで、人は「正常な」「情報の免疫」みたいなものが必要なんです。自分の価値観のために、全く受け入れないという初期症状は、言わば免疫の無い状態です。
人体は有益な細菌、例えば大量の腸内細菌と共存してると言われています。良い腸内細菌は人体を健康に保ってくれるのです。同じように良い情報はその人を健康に保ってくれます。
しかし過剰な殺菌行動を取ると、言わば無菌状態の中で生きようとするのと同じことになるんです。そのせいで新しい細菌やウイルスに対して逆に弱くなり、過剰な拒否反応を起こしたり、過剰な免疫反応をしたりします。
政治や宗教の情報も、人にとって必ず必要な情報だと私は思っていますし、そして普通にそれを踏まえて人と会話することができるはずです。あるいはこのウイルスの情報でも、自分に有益な情報もたくさんあるでしょう。暗いニュースだとしても、自分をポジティブな状態にするために強制的にシャットアウトしなくても、バランスを取れる人というのは、「正常な免疫機能」を持つ人だと思います。その正常な免疫機能は無菌状態に自分を保つことからは得られないと思うのです。
こう言うのは、極端にポジティブ思考な人は、ネガティブなニュースを全くシャットアウトする傾向があるように思うからです。
例え暗いニュースだとしても、それを現実としていったん受け入れて、かつその情報と共存できる「抗体」や「善玉菌」を持っていればいいんです。
私にとってその「善玉菌」は「聖書」であり「イエスキリスト」です。つまり「永遠の希望」と共存しているということです。だから例え暗いニュースを聞いたとしても、それをいちいち完全に滅菌する必要も無く、正常な免疫機能を働かせることで、普通にユーモアを忘れずに生きることができると私は考えるのです。

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